2019.12.12 |
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『Libraの派生プロジェクト「OpenLibra」に見る、通貨を自由にフォークできる重要性』 | |||||
通貨や価値が乗ったソフトウェアを自由に複製できることは、思っているよりも価値のあることかもしれません。今回はFacebookが音頭を取り、発行が計画されているデジタル通貨「Libra」(リブラ)と、Libraから派生した「OpenLibra」(オープンリブラ)の事例を基に考えてみましょう。 Libraは資本力のある企業・団体を中心に作られた非営利組織「Libra協会」が運営している、価格が安定するように設計されたステーブルコイン(安定通貨)です。現状のLibraは規制当局との調整フェーズであるため発行時期が見通せない状態ですが、これから誕生するかもしれない巨大な経済圏には注目が集まっています。 このLibraの開発はオープンソースで行われています。オープンソースとは、公開されたソースコード(プログラム)の改変・再配布が許可されたライセンスのことです。そしてLibraのような、通貨(価値)の機能を備えたソフトウェアがオープンソースで開発されていることに、ブロックチェーンや分散型台帳技術(DLT)の面白さがあります。 オープンソースで開発されるブロックチェーン・DLTは、フォーク(fork)が可能です。ここでのフォークとは、あるソフトウェアのソースコードから分岐して、別の独立したソフトウェアを開発することを指します(ブロックチェーンやDLTもソフトウェアです)。通貨が流通するブロックチェーン・DLTをフォークすることで新しい通貨をつくれるのです。 すでにLibraをフォークしたプロジェクト「OpenLibra」が立ち上がっています。OpenLibraの目的を簡単に説明すると、Facebookなどの大企業を中心とした決済ネットワークではなく、よりオープンで分散した、誰もが公平に参加できるネットワークを作ろう!というものです。プロジェクトメンバーは、計30のブロックチェーン企業や非営利組織で構成されています。 OpenLibra上でもデジタル通貨が流通しますが、その価値はLibraに紐付く予定です。さらに、Libra上で開発されたすべての機能がOpenLibraでも利用できます。機能的にはほぼ同じであるため、大企業が中心となって運営されるネットワークの方が良ければLibraを、オープンで分散したネットワークの方が良ければOpenLibraを使えば良いのです。これはオープンソースで開発されているデジタル通貨ならではの特徴だと言えるでしょう。 類似の事例としては、2017年8月にビットコインからフォークして、ビットコインキャッシュが誕生したケースが挙げられます。このフォークは、ビットコインの開発者コミュニティ内で開発の方向性が一致しなかったため発生しました。まさに通貨の方針の相違からフォークして別の通貨を作ったと言えるのです。 当然ながら、フォーク後の通貨が広く使われるかどうかは誰にも分かりません。しかし、通貨や価値のシステムを自由にフォークできることは、選択肢の多様さや通貨間の競争を生み、私たちにより良い選択肢を提示してくれる可能性があります。通貨が選べることやその選択肢を作り出せることの価値は、思っているよりも大きいのです。 いざ選択肢が目の前に現れたとき、どの選択肢を選べば良いかを見分けるには知識が必要不可欠です。自信を持った選択ができるよう、まずはLibraの仕組みを学んでみませんか? |
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参考資料: OpenLibra オープンソース版リブラとは?その狙いについて解説(Nodee by Coinpost) 「ビットコインのバブルを馬鹿にするのは愚か」慶大・坂井教授が語る“暗号通貨と国家”(Coindesk JAPAN) |
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