2019.12.05 |
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『大人気!開始1年で会員が1億人を突破したオンライン互助サービス「相互宝」とは?』 | |||||
ブロックチェーンを活用した「相互宝」(シャン・フー・バオ)という保険(互助サービス)が、中国で会員数を大きく増やしています。その増加スピードは脅威的で、2018年10月のローンチからわずか半年で5000万人、1年で1億人以上もの会員を獲得しました。 相互宝は、QR・バーコード決済サービスの「アリペイ」や、信用スコアサービス「芝麻信用」で有名な中国の金融大手「アント・フィナンシャル」が運営するオンライン互助サービスです。芝麻信用スコアが650点以上のアリペイ会員が無料で加入できます。 がんや悪性腫瘍を含む100種類の重大疾病に対して給付金が支払われ、この給付金を加入者全員が負担する仕組みです。当然ながら、給付申請にあたっては疾病の証拠書類を提出しなければなりません。 給付金は年齢や疾病の種類に応じて一人あたり最大30万元(約460万円)に設定されており、仮に30万元の給付が発生した場合には1億人以上のユーザーで分割して負担することになります。なお、相互宝ではローンチから約7ヶ月で計60人の加入者が給付金を受け取りました。 この時点で直感的に加入者の負担が軽いことが分かるのではないでしょうか?60人全員が満額の30万元を受け取り、これを5000万人の加入者で負担すると仮定した場合、一人あたり計0.36元(約6円)の負担で済みます。 さらに、今年(2019年)の一人あたりの負担金上限は188元(約2900円)に設定されており、重度の疾病による給付金を一度受けたユーザーは保険者の資格を失います。また、請求状況は毎月公開されており、給付申請の結果に対して異議があれば、ユーザー間で審議を行うことも可能です。したがって、膨大な給付請求が生じて加入者の負担が無限に増えていく心配もありません。 そして、相互宝のような互助サービスを提供する際に、クリアしなければならない詐欺や虚偽申告の問題は、ブロックチェーンベースの証拠書類の管理システムを構築することで、防止しています。ブロックチェーンベースであるため、加入者がデータの事後的な変更や改ざんを行うことは不可能です。さらに、この証拠管理システムは公証人役場や電子認証センターと接続されているため、記録されたすべての書類は法的効力を有しています。 このように、信用スコアやブロックチェーンで不正リスクを最小化することで、相互宝が実現しているのです。そして、事前の保険料が要らず、負担金も少ない相互宝は保険サービスをより広い層へと届けるのに一役買っています。 実はこれまで所得の問題で、任意保険に加入できなかった人たちが大勢存在していました。芝麻信用スコアなどの制約はありますが、負担の少ない相互宝のようなサービスによって低所得者層が保険サービスにアクセスできる道が開かれたのです。実際に相互宝の加入者は、移民労働者が47%、農村地域の住民が31%と大半を占めています(2019年4月時点)。 今回紹介した事例のように世界では、多くのユーザーを抱える巨大なプラットフォームがテクノロジーとアイデアを駆使することで、これまでサービスが届かなかった層に対して新たな価値を提供しているのです。そして、ブロックチェーンに記録されたデータは改ざん困難であるため、信頼できる記録管理システムの基盤技術として、今後も活用されていくでしょう。 参考資料: How Ant Financial is disrupting insurance(DIGFIN) Alipay's Xiang Hu Bao aims to provide online mutual aid to 300 million people in the next 2 years(Ant Financial) ※文中の日本円・人民元の交換レートは2019年12月3日時点のものです(為替データはMorningstar社より)。 |
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直近のスクール開催予定について、お知らせします。 | |||||
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《 第7期 》隔週金曜日 18:30〜21:45 2020/1/10(金):Vol.1,2 ブロックチェーンの世界 他〜 2020/1/24(金):Vol.3,4 ブロックの構造を知る 他〜 その他の日程はこちら |
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《 第5期 》毎週水曜日 19:00〜20:30 2020/2/5(水):Vol.1 ブロックチェーンの基礎構造理解と開発環境準備 2020/2/12(水):Vol.2 ハッシュ関数を使った秘密鍵と公開鍵作成 2020/2/19(水):Vol.3 ウォレットの作成 その他の日程はこちら |
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《 第3期 》毎週月曜日 20:30〜22:00 2019/12/9(月) :Vol.6 ブロックチェーン制御・双方向通信(WebSocket、イベント監視) 2019/12/16(月) :Vol.7 フロントエンド開発手法を学ぶ 2019/12/23(月) :Vol.8 ブロックチェーン投票システムを作成する その他の日程はこちら ※12/30、1/6、1/13 は休校となります。 |
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《 第4期 》毎週火曜日 20:30〜22:00 2019/12/10(火):クラウドプラットフォームとブロックチェーンの実装 2019/12/17(火):ICO・STOを取り巻く環境と実際の進め方 2019/12/24(火):ブロックチェーンビジネス事業計画の作り方 |
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直近のブロックチェーン関連NEWSをお届けします。 | |||||
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