2019.03.07 |
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『謎の人物が発端?リクルートのCVCも投資した新しいブロックチェーンMimblewimble入門』 | |||
今年1月3日、世界的ベストセラー・ハリーポッターシリーズに登場した最大の敵:ヴォルデモート卿から贈られた新しい技術「Mimblewimble」(ミンブルウィンブル)を採用した最初の仮想通貨(ブロックチェーン)がローンチされました。 新しいブロックチェーンの名前はBEAM(ビーム)。 イスラエルを拠点とするBeam Development Limitedが主導しているプロジェクトです。 同社に対しては、株式会社リクルートが運営するブロックチェーン特化型コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)が今年2月に、出資したことを明らかにしています。 ブロックチェーンの発端となったビットコインが「サトシナカモト」という匿名の人物によって考案されたように、Mimblewimbleは「Tom Elvis Jedusor」(トム・エルビス・ジュダソー)という匿名の人物が考案した技術です。 ちなみに、Tom Elvis Jedusorという名は、フランス語版ハリーポッターにおけるヴォルデモート卿の本名として知られています。 さて、Mimblewimbleという技術は、ビットコインをはじめとする多くのパブリック型ブロックチェーンが抱えるファンジビリティ(代替可能性)の課題を解決しようと2016年8月に提案されたものです。 ファンジビリティとは同じモノであれば等価であるという性質のことを表しています。 多くのパブリックチェーンでは、送受信者双方のアドレスや移動させたコインの量などが誰でも閲覧できる形で記録されるため、過去から現在に至るまでの取引履歴がすべて公開されます。ゆえに、取引情報に関するプライバシーが担保されません。 この特徴は取引の透明性を保障するという意味で重要であるものの、各コインのファンジビリティが保障されないという側面も持ちます。 そして、実は取引履歴が誰でも追える仮想通貨はファンジビリティが低いと言われています。 例えば、ハッキングによって取引所から流出した(犯罪に利用された)仮想通貨と、そうでない仮想通貨は等価値だと言えるでしょうか? 流出した仮想通貨は取引所で他の通貨との交換できないかもしれません。実際に過去、流出した仮想通貨が換金されないように取引所への要請が行われた事例はあります。 このようなファンジビリティに関する課題を解決すると期待されているのがMimblewimbleなのです。 これまでにも取引履歴を秘匿する技術は存在しましたが、取引データのサイズが大きくなってしまい、利用者の増加に対応できないという別の課題を抱えていました。 一方でMimblewimbleは、利用者の増加に対応しつつ取引履歴を秘匿できるため、注目されているのです。 もちろん、Mimblewimbleは新しい技術であるがゆえに、致命的なバグ(不具合)が見つかる可能性は否定できません。実際に、ビットコインやイーサリアムといったブロックチェーンも過去、深刻なバグが発見され、修正されてきた歴史があります。おそらく、Mimblewimble系ブロックチェーンも同じ道を歩んでいくでしょう。 ブロックチェーンの認知がある程度広まった今だからこそ、新しい技術を採用したブロックチェーンがどの様に発展していくのかに注目してみるのも面白いかもしれません。少なくともいくつかの企業がその技術に興味を示していることは冒頭でも紹介した通りです。 なお、今回のニュースレターではMimblewimbleの技術的な部分には触れていませんが、興味のある方はぜひ参考資料にも目を通してみてください。 参考資料: サルでも分かるMimblewimble(Mimblewimble.jp、日本語・非技術者向け) https://mimblewimble.jp/saruwaka-mimblewimble/ MimbleWimble: History, Technology, and the Mining Industry(The Block、英語・少し技術者向け) https://www.theblockcrypto.com/2019/01/08/mimblewimble-history-technology-and-the-mining-industry/ リクルート、ブロックチェーン技術を対象にした新投資ファンドを通じ、機密情報に配慮したブロックチェーンを提供するBeamへ出資(リクルート・プレスリリース) https://www.recruit.co.jp/newsroom/2019/0218_18296.html |
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直近のブロックチェーン関連NEWSをお届けします。 | |||
■ ブロックチェーンへの投資規模、昨年より2倍増加予想 https://fnnews.jp/archives/4174 ■ アルゼンチン政府 仮想通貨・ブロックチェーンのプロジェクトに共同出資へ。高インフレでペソの価値下がる中 https://jp.cointelegraph.com/news/argentina-government-to-co-invest-in-local-blockchain-projects-backed-by-binance ■ エクソンモービルやシェブロンなど石油大手7社 ブロックチェーン企業連合を結成 https://jp.cointelegraph.com/news/exxonmobil-chevron-and-five-others-form-global-oil-and-gas-blockchain-consortium ■ SWIFTが分散型台帳技術(DLT)を活用した投票システムの試用を発表 https://crypto-times.jp/swift-dlt-based-voting-system-poc/ ■ 岩手銀行など地銀4行、「ブロックチェーン」活用の新金融サービスを提供開始|大幅なコストカットを見込む https://coinpost.jp/?p=72242 |
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直近のスクール開催予定について、お知らせします。 | |||
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《 第4期 》2019/4/13(土)開講 | |||
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《 第3期 》2019/3/8(金) 20:30〜22:00 Vol2 ハッシュ関数を使った秘密鍵と公開鍵作成 - Block1 秘密鍵とはなにか - Block2 秘密鍵と公開鍵を作ってみよう - Block3 ハッシュ関数とBase58を理解する - Block4 電子署名とは - Block5 電子署名をつくってみよう |
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《 第1期 》2019/3/16(土) 18:30〜21:45 |
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《 第2期 》2019/3/11(月) 20:30〜22:00 Vol.6 決済・送金手段としての応用 - Block1 支払い・精算・決済の違い - Block2 仮想通貨・ブロックチェーンによる決済とは - Block3 商品代金の決済における活用事例 - Block4 国際送金における活用事例 - Block5 ステーブルコインの概要 - Block6 送金・決済における技術展望 |
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