【日本語訳】Crypkoホワイトペーパー全文
Crypkoホワイトペーパー全文の日本語訳です。ブロックチェーンを活用した様々なプロジェクトのホワイトペーパー日本語訳を閲覧できます。

3 アドバンテージ
CrypkoはGANを使う問題1~問題3までを解決し、それによってNFTを使ったゲームの可能性を試します。
3.1 一貫性のある融合
一貫性のある融合とは資産の融合の結果において、どのパーツも融合の材料となったNFTのパーツと重複することなく、それでも全体としては元となったNFTとの一貫性がある画像となることを言います。
Crypkoでは、融合は画像生成システムにおける潜在空間(Latent Space)内でのベクトル算術演算に基づいています [19]。画像生成システムは入力として表現ベクトルを取り、対応する画像を出力します。それゆえ、私たちが適切に2つの画像の遺伝子を「融合」したら、私たちは両方の画像の特徴を持つ新しい画像を手に入れます。
結果として、私たちは問題1と問題2を解決します。私たちの画像生成システムは描画の原則をマスターし、アニメキャラクターデータセットでのトレーニングを行ったことで、Cryptoの違いを理解します。結果として、融合は2つのCrypkoのパーツの単純な再構成ではなく、親となるNFTのコードに基づいて、両方の特徴を共有するまったく新しいCryokoを生み出すことになります。
融合はこのゲームのランダム性に少しだけ操作性を導入し、もしもユーザーが魅力的なCryokoを融合に選んだら、新しいCryptoも魅力的になるでしょう。
私たちは融合による直感的な遺伝性とそこから生まれる子NFTの見た目の多様性は、ユーザーに興味を持ち続けてもらえるものと信じています。
図1: 継続的な融合- オリジンツリー(家系図)
3.2 価値= 魅力
遺伝の一貫性に加えて、画像生成システムによって処理されるコードを使用することで、以下の2つの特徴を持つ、全く新しいプライシングルールを導入します。
3.2.1 絶対的な表現の複雑さ
Crypkoの属性を設定する意図は、単に検索とフィルタリングの便宜のためであり、その値を決定するためではないので、属性の希少性に対しては極力操作をしません。
実際、Cryokoの外観の元として、コードはCryokoの繊細さと見た目を決定します。それゆえ、Cryokoでは、髪の色がブロンドのCrypkoの方が黒のCrypkoよりも価値があるみたいな、圧倒的に価値のある属性はなく、あるのは優れたコードだけです。
コードから見た目を生成するメカニズムは完全に深層学習によるブラックボックスのため、現在のテクノロジーでは誰もコードの意味を解読することはできません。
3.2.2 コードの統合性
コードが判読できないので、コードの一部分はまったく無価値なので、その統合性を表します。それゆえ、Crypkoが素晴らしいのはそのコード全体のすばらしさを証明するだけで、コードの一部は無関係です。同様に、Crypkoの価値は、そのパーツではなく、その統合性が反映されます。それゆえ、私たちはNFTとしてのCrypkoの価値を扱いにくい、個別のラベルと分離しました。
結果として、ユーザーはCryokoをその価値のある見た目や一件ではわからないコードに基づいて、Crypkoを評価するのでプライシングルールが主観的になります。属性と価格の非依存性は、データから価格を計算できなくします。これによって、ユーザーはCrypkoの価格に関して、その魅力でのみ決めることができます。
そして、ユーザーが主観的に自分の目でCrypkoの価格を評価し、それに基づいて、トレードや融合を行うことこそが、私たちが考えているNFTを使ったゲームのあるべき姿です。
私たちのゲームモードはNFTを使ったゲームにとって多くのメリットをもたらします。それらを挙げると以下のようになります。
1. ゲームへの障壁を大幅に下げます。現実のオークションや典型的なNFTを使ったゲームを想像してみてください。たとえ、ユーザーがアカウントを作って、ある程度の現金をデポジットしたとしても、取引を行う前に様々な問題があり、例えば値付けへの理解の欠如や購入の経験などで、ユーザーは価値のあるNFTを本当に購入できているのかを疑問に思います。画像生成に使うニューラルネットワークの解読できない構造とパラメータ、そして融合のランダム性により、Crypkoはベテランは初心者に対する大きな優位性を得られず、初心者もベテランにキャッチアップできる可能性があります。
2. 値付けの客観性をなくすことで、ゲームプロバイダーはマーケットを容易にコントロールすることはできなくなります。一般的なNFTを使ったゲームでは、ゲームプロバイダーが遺伝の頻度を減らせば減らすほど、それに対応する属性は希少となり、その価値が高くなります。しかしながら、主観による価格付けによって、全員が独自の価値観で価格を決めるようになり、そのため、マーケットにおいて、大多数のユーザーから憧れと思われるCrypkosのみが普遍的な価値があると見なされます。
3.3 著作権はオーナーに帰属
図2: 既存のNFTを使ってゲームはユーザーにがぞうの著作権を割り当てることができません。なぜなら、同じ画像のパーツが複数のNFTで共有されているからです。画像のソース: CryptoKitties [4].
図3: Crypkoは同一の属性だったとしても画像のパーツを共有していないので、ユーザーに著作権を割り当てることができます。
全てのCryokoが全体もそれぞれのパーツもユニークなため、Cryokoの著作権がゲームプロバイダーではなく、そのオーナーに属するようにゲームを設計することもできます。
この方法で、オーナーは保有しているCryptoの画像を自身の小説やRPGゲームなどに登場させるといった、商用利用することが可能となります。
さらに、オーナーは商用利用のために保有しているCrypkoの2次創作を作成することができます。著作権上保護されたアニメ動画に基づく、2次創作が無数にありますが、そのような作品は法的にはグレーゾーンです。しかしながら、Crypkoのオーナーは、著作権を侵害する可能性なしで、保有しているCrypkoに基づく2次創作を生み出すことができます。
注意しないといけないのは、オーナーが保有しているCrypkoを後々販売することを決めたら、そのCrypkoの著作権を、芸術作品を買売したら著作権が移転するように、移転するため失います。