FLOCブロックチェーン大学校

マイページ
無料体験セミナー

ホワイトペーパー FLOC LOG

【日本語訳】Decentraland ホワイトペーパー全文

Decentraland ホワイトペーパー全文の日本語訳です。ブロックチェーンを活用した様々なプロジェクトのホワイトペーパー日本語訳を閲覧できます。

原文:https://decentraland.org/whitepaper.pdf

概要

DecentralandはEthereumブロックチェーンによる、仮想現実です。ユーザーはコンテンツとアプリケーションを作って、体験して、収益化することができます。Decentraland内のランドはコミュニティによって永遠に所有され、これらの創造に対して完全なコントロールがユーザーに与えられます。ユーザーはブロックチェーンベース元帳の区画上の仮想土地の所有権を持てます。土地の所有者は自分の保有している土地の区画でどのようなコンテンツが公開されるかをコントロールし、これはデカルト座標(x,y)のセットによって特定されます。コンテンツはスタティックな3Dシーンから、ゲームのようなインタラクティブなシステムまで幅広く対応できます。

ランドはEthereumスマートコントラクト内に保存されている、代替不可能で、転送可能な、上限のあるデジタル資産です。このランドはMANAと呼ばれる、ERC20トークンを使うことで取得できます。また、MANAはこの仮想世界ないでデジタルグッズとサービスを購入するために使うことができます。

人々はレジャー、仕事両方において、より多くの時間を仮想世界で過ごしている(1)。これは主にウェブやスマホのような2Dインターフェイスで主に発生しています。しかし、横断な可能な3D世界は他のコンテンツへの隣接性やコミュニティの物理的なクラスターを可能にするなどの没入型のコンポーネントを追加します。

他の仮想世界やソーシャルネットワークとは違い、Decentralandは中央集権的な組織によってコントロールされていません。ソフトウェアのルール、通貨の経済性を変更したり、世界にアクセスできなくしたりする単一の機構が存在しません。

この文書では、Decentralandの哲学的基盤、技術的基盤、および経済的メカニズムについて紹介します。

1 The State of Mobile, Flurry Analytics Blog. https://flurrymobile.tumblr.com/post/155761509355

まず、私たちは貢献とフィードバックによって、このドキュメントを可能とした以下のレビュアーに感謝します。

Jake Brukhman (Founder, CoinFund)
Luis Cuende (Project Lead, Aragon)
Simon de la Rouviere (ConsenSys)
Diego Doval (Founder of n3xt, previously CTO, Ning)
Michael Bosworth (Google)
Jesse Walden (Mediachain/Spotify)
Chris Burniske (ex ARK Invest)
Guillermo Rauch (CEO, Zeit)
Joe Urgo (Co-founder, District0x) David Wachsman (Wachsman PR)
Jon Choi (Dropbox)
Allen Hsu

01イントロダクション

Decentralandはmetaverseとして知られる、共有された仮想世界をサポートするためのインフラを提供します(2)。これは土地所有権のための分散型元帳、それぞれの土地の区画でコンテンツを表現するためのプロトコル、そしてユーザーが相互に交流するためのP2Pネットワークによって構成されています。

1.1理論

Facebookのような大規模な所有プラットフォームの開発によって、何百万ものユーザーが集まって、交流し、コンテンツを共有し、そしてゲームをプレイすることができるようになった。彼らのネットワーク効果は膨大なオンラインコミュニティとゲーム企業の育成に役立ちました。これらのプラットフォームでは中央集権型の組織が管理することで、ネットワークのルールとコンテンツフローを管理しながら、このプラットフォームへのトラフィックを生み出しているコンテンツ制作者とコミュニティからかなりの収益を奪っています。Decentralandはコンテンツ制作者が自分の貢献の価値を全て保有し、収益を上げることができるネットワークを作り上げようとしています。
現在のチームはDecentralandを2015年から作っていて、消費者向けプラットフォームに必要なブロックチェーンベースのインフラはかけていたので、暗号資産の採用はまだ始まったばかりです。それ以降、消費者への普及率とインフラ作成率は爆発的に上昇しました。例えば、2017年7月まででCoinbase単体で840万ユーザーアカウントに達し、これらの半数は直近12か月に追加されたアカウントだった(4)。この成長により、Decentralandのような仮想世界で行われる、分散型の商取引を促進するのに十分な規模のユーザープールが生まれました。但し、Ethereumが主導するブロックチェーンインフラストラクチャは現在では、より広く利用可能になっていますが、マイクロペイメントを迅速に処理するための効率的な方法がないため、ネットワークトランザクションのスループットが制約されています。
グローバルで、即時に、低コストでの決済手段としての仮想通貨の成熟はまだ進化途上にあります。ブロックチェーン決済ネットワークにおいて、短期から注記のスケーラビリティを実現するには決済トランザクションはオフチェーンで行う必要があります。Bitcoinのライトニングネットワーク(5)やEthereumのステートチャンネル(6)は早くて、低手数料でのグローバル決済システムを実現するための最先端にあります。

2 “The Metaverse”. Wikipedia. https://en.wikipedia.org/wiki/Metaverse 3 http://www.kccllc.net/thq/document/1213398130702000000000003
4 https://www.coinbase.com/about
5 “Lightning Apps and the Emerging Developer Ecosystem on LND”. Lightning Network’s Blog. http://lightning.community/software/lnd/lightning/2017/07/05/emerging-lightning-developer-ecosystem/
6 “Sprites: Payment Channels that Go Faster than Lightning”. A. Miller, I. Bentov, R. Kumaresan, P. McCorry, 2017. https://arxiv.org/pdf/1702.05812.pdf

現在、他のシステムとの操作性、プライバシー、および標準化を犠牲にしても、より中央集権型のソリューションを使用することもできます(7)。Decentralandはコンテンツ制作者とユーザー間での低コストで、ダイレクトな決済がインターネットコマースを劇的に変えるという前提に基づいています。

1.2 歴史

Decentralandはブロックチェーン上でユーザーにデジタル不動産の所有権を割り当てる実証実験として始まりました。このデジタル不動産は、最初は無限の2Dグリッド上のピクセルとして実装されていました。各ピクセルには、所有者を識別し、ピクセルの色を説明するメタデータが含まれていました。この実験はDecentralandの石器時代と名付けられました。

2016年後半、チームは青銅器時代の開発を開始し、ここでは3Dの仮想世界が土地区画に分割されました。各区画の所有者は、修正されたBitcoinブロックチェーンを使用して、区画をファイルへのハッシュレファレンスと関連付けることができました。このレファレンスから、ユーザーは、その位置で表示すべきモデルとテクスチャを定義する、区画のコンテンツを含んでいるファイルを分散型ハッシュテーブル(DHT)とBitTorretからダウンロードして使うことで仮想世界を探検しています。

図2: 青銅器時代にジェネシス区画で、(0,0)の近くにコミュニティによって、建てられた構造物

私たちはdecentraland.org/worldで最初の世界の訪問者をホストしました。誰でもノードを稼働させ、ブロックチェーンをダウンロードし、承認し、さらに高度な指示に従うことで世界を探検できます(8)。

7 “Near-zero fee transactions with hub-and-spoke micropayments”. Peter Todd, bitcoin-development mailing list, December 2014. https://www.mail-archive.com/bitcoin-development@lists.sourceforge.net/msg06576.html
8 https://github.com/decentraland/bronzeage-node#run-a-node

Decentralandの次のバージョンである鉄器時代では、既存の土地所有権とコンテンツ配信レイヤーによって動かされる経済と社会体験を生み出します。鉄器時代には、開発者はDecentraland上でアプリケーションを作ることができるようになり、他のユーザーに配信でき、それを収益化できるようになります。

鉄器時代はP2Pコミュニケーション、相互交流コンテンツを実現するためのスクリプティングシステム、そして世界内での取引用の仮想通貨決済システムを実装します。コミュニケーションレイヤーは、ポジショニング、姿勢、ボイスチャットなどを提供する社会的経験に不可欠です。 Decentralandは、これをP2Pネットワークで実現します。スクリプティングシステムは土地所有者が3Dオブジェクトの行動と相互作用、音、そして土地区画上で動くアプリを表現するためのツールです。最後に、低手数料での支払いシステムは、仮想世界の素早い環境での経済を発展させるための鍵です。

1.3 横断可能な世界

Decentralandの区画はその隣接性がウェブドメインと比べた時の独自性です。新しい土地区画は既存のものとつながっていないといけません。この隣接関係により、新しいコンテンツの空間的な発見と特別なトピックやテーマに特化した地区の作成が可能になります。ウェブドメインは無限に他のコンテンツのハイパーリンクが持てるのに比べ、Decentralandは固定された数の隣接性しか持てません。さらに、隣接した区画のコンテンツは離れたところからでも見ることができます。コンテンツクリエイターにとっては、地区の設立は、対象となるトラフィックへのアクセスを提供します。エンドユーザーにとっては、テーマ別で体験を発見できるようにします。ユーザーは近所を旅したり、偶然見つけたアプリケーションで交流したりすることができます。

この隣接性による発見は土地が無限だと機能しません。土地が無限だった場合、ユーザーは仮想世界への旅の中で関連するコンテンツを見つけるのが難しくなります。土地が限られていることで、開発者はトラフィックの多いエリアを買うことによって、ユーザーを獲得できます。これによって、district0x.io(9)で既に発声しているように、土地所有権や借地権関連のセカンダリーマーケットの開発ができます。

1.4 世界内での経済の創設

Decentralandがアプリ開発者に提供する価値は自分が開発したアプリとそのユーザー間での経済的な相互交流からの収益が全て開発者に入ってくることです。これらの経済的な相互交流を可能にするため、このプラットフォームでは通貨、グッズ、そしてサービスの3つが取引できるようにしないといけません。

Decentralandはインターネット上でのあらゆる2者間で、グローバル、即時の、コストも効率的な決済システムを実現するコアシステムを統合します。仮想通貨は、既に可能な低信用で、ハブアンドスポークシステムによって、トラストレスな決済チャネルを実現します。

9 https://blog.district0x.io/decentraland-districts-40b9ada0431b

Decentraland上でサービスを提供するために、私たちは、開発者がユーザーとアプリケーション間の相互交流を可能とするプログラムのために、スクリプティングシステムを開発しています。このスクリプティングシステムは、クライアント側でのみ動作しますが、単なるローカル効果から従来のクライアント/サーバーアーキテクチャ、そしてステートチャネルに基づくP2Pでの相互交流まで、異なるデータフローモデルを可能にします。そこにおける開発者のプログラミングは早く、安いマイクロペイメント、たぶん公平なゲーム、分散型ストレージ、そして他のブロックチェーンベースのスマートコントラクトという暗号技術のメリットを使った機能の恩恵を受けます。

仮想商品の取引を促進するには、アバター、アイテム、スクリプトの継続的な作成と配布を確実にするための経済的インセンティブが必要です。スタティックなコンテンツは任意にコピーされるので、ユーザーエクスペリエンスはオリジナルの創造を重視する社会的な合意を強化しないといけません。著作権を確立するためにアイデンティティシステムを実装することで、ユーザーは暗号署名を通じて著作者の同意を承認し、トラッキングすることができます。これらの実験は既にRare Pepes(10)のケースで、既に実施されています。

1.5 ユースケース

アプリケーション

Decentralandのスクリプト言語はアプリケーション、ゲーム、ギャンブル、そしてダイナミックな3Dシーンの開発を実現します。このスクリプト言語は、特にオブジェクトの作成、テクスチャのロード、物理演算処理、ユーザーインタラクションのエンコード、音声、決済、外部通話など、幅広い機能を処理するように設計されています。

コンテンツキュレーション

Decentralandのユーザーは興味を共有する地域の周辺に集まります。トラフィックの多いハブ周辺に位置すると、ユーザーを土地所有者のコンテンツに集めることができます。

広告

ブランドはハイトラフィックな土地区画内、もしくはその近くにビルボードを使って広告を行うことで、自社のプロダクト、サービスやイベントをプロモ―ションします。もしかしたら、いくつかの隣接する区域が仮想バージョンのニューヨーク市のタイムズスクエアみたいになるかもしれません。さらに、ブランドは自社のオーディエンスと関わって、経験を共有するために、プロダクトを配置するかもしれません。

デジタル収集物

私たちはユーザーが、クリエイターがブロックチェーン上で発行したレアなデジタル資産を収集、配布、公開することを期待します。現在、他の仮想世界やオンラインフォーラムを通じて起きているのと同じように、これらのデジタル資産はスクリプトシステムを通じてこの世界の中で取引され、前述の命名システムによって裏付けられます。

10 “Rare Pepe”. Fred Wilson. https://avc.com/2017/05/rare-pepe/

ソーシャル

現在、フォーラム、チャットグループや他の中央集権型のマルチプレイヤーゲーム内のグループはDecentralandに彼らのコミュニティを移植することができます。また、オフラインのコミュニティもDecentraland内のスペースで集まるところを見つけることができます。

その他のユースケース

Decentraland上でどういったものを構築できるかの技術的な仕様はありません。それゆえ、これら以外にも、トレーニングとプロフェッショナルな開発、教育、セラピー、3Dデザイン、バーチャルツーリズムといった、ユースケースが誕生するかもしれません。

02アーキテクチャ

Decentralandプロトコルは3層で構成されています。
1) コンセンサスレイヤー:
土地所有権とそのコンテンツをトラックします。

2) ランドコンテンツレイヤー:
分散型配信システムを使って、資産をダウンロードします。

3) リアルタイムレイヤー:
他の人とつながるためのユーザーのワールドビューアーを実現します。

土地所有権はコンセンサスレイヤーで設立され、ここではファイルのコンテンツのハッシュを通じて、土地のコンテンツが参照されます。この参照から、そのコンテンツはBitTorrent、もしくはIPFSからダウンロードすることができます。ダウンロードされたファイルはオブジェクトの説明、テクスチャ、音声、そしてその他のシーンをレンダリングするために必要な要素が含まれています。同時にタイルを探索しているP2Pユーザー間の接続を調整するためのランデブーサーバーのURLも含まれています。図3は、分散型の方法で共有仮想世界という経験を提供するためにDecentralandクライアントが実行するステップを図で示しています。

図3: 分散型仮想世界における同時ユーザーのためのDecentralandプロトコル

 

さらに、Decentralandの経済を開発するための他の2つのシステムが鍵となります。
1つは低い手数料、かつ迅速な決済のための決済チャネルインフラです。2つ目は、ユーザーによるオリジナルの創造に対しての所有権を確立するためのアイデンティティシステムです。

2.1 コンセンサスレイヤー

Decentralandは仮想世界内の土地区画のための所有権の元帳を維持するためにEthereumスマートコントラクトを使います。私たちはこの代替不可能なデジタル資産のことをLANDと呼びます。各土地には、固有の(x、y)座標、所有者、および土地所有者がそこで提供したいものをエンコードしたコンテンツ記述ファイルへの参照があります。DecentralandクライアントはEthereumネットワークに接続してLANDスマートコントラクトの状態の更新を取得します。

LANDはMANAという発行上限のある代替可能なERC20トークンを償却することで購入します。このトークンは新しい区画を所有するためのコストのプロキシとして使えます。LANDコントラクトはMANAを破壊するために償却機能を使い、LAND登録への新しいエントリーを作成します。新しい区画は、空でない区画に隣接している必要があります。

2.2 コンテンツ配布レイヤー

Decentralandは世界をレンダリングするために必要なコンテンツを配布するために分散型ストレージシステムを使います。レンダリングされる必要のあるそれぞれの区画のために、区画の内容を説明するファイルへの参照が、スマートコントラクトから取得されます。現在のソリューションはそれぞれの区画のマグネットリンクを保存することで、バトルテスト済のBitTorrentとKademlia DHTネットワークを使っています。しかしながら、IPFS(IPFS)(11) はその技術が成熟するのに合わせて、魅力的な代替手段を提供しています。

この分散型配信システムによって、Decentralandは集約サーバインフラの必要性なしで動くことができます。これによって、 ユーザーがコンテンツを配布している限り、世界は存在し続けることができ、システムの運用コストはそれを利用するのと同じ主体に移動します。また、Decentralandに強力な検閲耐性を提供し、ルールを変更したりユーザーが参加できないようにしたりする中央集権的な機関の権限を排除します。

ただし、これらのファイルをホストすることと、このコンテンツを提供するために必要な帯域幅には多大なコストがかかります。現在、DecentralandのP2Pネットワークのユーザーは補償なしでコンテンツを作成しており、そのコストは善意によって支払われています。しかしながら、将来的には、このインフラコストはFilecoin(12)のようなプロトコルを使うことによってカバーすることができます。このテクノロジーが利用可能になるまでは、自動化されたマイクロペイメントが質の高いサービスへの支払いのために使うことができます。Decentralandの継続的なMANAの販売進捗はこれらのコストを長期的にカバーすることができます。(セクション3.2参照)

11 https://ipfs.io
12 https://filecoin.io/

区画の説明には、それをレンダリングするのに必要な異なるファイルのリスト、土地所有者がホストするサービスのリスト、およびオブジェクトの配置とその動作を調整するためのエントリポイントが含まれます。このドキュメントは以下の要素を宣言しないといけません。

コンテンツファイル

参照、バイナリーラージオブジェクト、3Dメッシュ、テクスチャ、オーディオファイル、そして他の関連するコンテンツは区画とレンダリングする必要があります。どのようにそれらを配置するのかの指示なしで、どのコンテンツにレンダリングをしないといけないかをわかるようにするためです。

スクリプトエントリーポイント

スクリプトシステムはコンテンツがどのように区画内に配置されるか、及びその動きをコントロールします。これによって、アプリケーションとアニメーションが区画内で実行できます。また、オブジェクトの配置や移動、再生される音のタイミングと頻度、ユーザーとのやり取りなど、さまざまな機能を調整します。

P2Pインタラクション

これによって、クライアントと、ユーザー間のコミュニケーションをブートスタラップするサーバーをつなぐことができ、位置と姿勢を調整し、ボイスチャットとメッセージングを可能にします。

2.3 リアルタイムレイヤー

クライアントは土地所有者や第三者によってホストされているサーバーの助けによって、P2Pコミュニケーションを構築して、クライアント同士がコミュニケーションできるようにします。集約型サーバーなしで、ユーザー間のソーシャルインタラクション、および土地所有者が区画内で実行することを望むアプリケーションを提供するためにはP2P接続が必要になります。P2P接続のブートストラップを調整するには、土地所有者はランデブーサーバーを提供するか、ユーザーが自分の区画内で互いを見ることができないことを理解する必要があります。

これらのサーバーのメンテナンスはコンテンツサーバーと同様の方法でインセンティブを与えることができます。STUN(13)のような軽量プロトコルがサーバーに必要な機能をカバーできる場合、コストはかなり低くなります。しかし、さらに複数の同時接続ユーザー間でのボイスチャットやネットワーク横断サービスのような高度な機能のためには、マイクロペイメントを運営コストをカバーするために使うことができます。

Decentraland内におけるユーザーのソーシャルエクスペリエンスにはアバター、他のユーザーのイチ、ボイスチャット、メッセージング、そして仮想環境でのインタラクションが含まれます。これらの機能を調整する様々なプロトコルは既存のフェデレ―テッドVoIPやWebRTC(14)のような既存のP2Pソリューション上で稼働します。

13 https://tools.ietf.org/html/rfc5389
14 https://webrtc.org/

2.4 決済チャネル

ライトニングのような汎用的、一般的、および分散型のHTLCネットワークは、実現までに少なくとも1年はかかるかもしれませんが、トラストレスのハブアンドスポークでの決済チャネルネットワークは、現在でも高速で低コストでのトランザクションを実現します。
決済チャネルはDecentralandにおける世界内での購入において、2つの理由から鍵となっています。

  • コンテンツとP2Pサーバーのサービスクオリティのインセンティブ
  • 現在、プラットフォームはクレジットカード決済によるリスクを軽減しています。ユーザーはアプリケーションではなく、プラットフォームを信頼して、決済の詳細を入力します。決済チャネルによって、個人情報が盗まれる心配なく、直接開発者から購入することができます。

Decentralandのインフラの一部もマイクロペイメントによって支払うことができます。これらのコストにはコンテンツのホスティング、その提供、そして複数ユーザーのための空間音声処理をするようなP2Pプロトコルの実行などが含まれています。インフラを提供するためのインセンティブサーバーのマーケットを考えると、開発者がDecentralandでアプリケーションを実行するための限界コストは、実質的にコモディティ化されるため、実際のコストに近づきます。しかしながら、これからの開発者が参入するための障壁をなくすため、DecentralandはMANAトークンの売却による予算をこれらのサービスに充当します。

2.5 アイデンティティシステム

Decentralandの土地所有権はアイデンティティシステムの1種類で、自分の土地の座標を得ることができます。アバター、アイテム、そしてスクリプトのクリエイターがそれらを継続的に構築して、配信するためには経済的なインセンティブが確実でないといけません。コンテンツは任意にコピーできるため、盗作者への懲罰を実行するには、社会的な合意に基づかなければいけません。

社会的合意によって、デジタルでの希少性を実現できます。中央集権的なシステムでは、この希少性はプラットフォームを作成した企業によって保護されていた。Bitcoinと他のProof-of-Workブロックチェーンでは、希少性は計算パズルとブロックをマイニングするのに大きな経済的な犠牲が必要になることで実現されている。

Decentralandは仮想世界内でのアイテムの所有権のレイヤーを作るための分散型アイデンティティシステムを使うことができます。このシステムでは、公開鍵と署名を自然言語での名前にリンクすることによって、ユーザーが作成者の同意を簡単に確認できるようにする必要があります。

uPort15やEthereumネームサービス16のようなプロジェクトはこれを行うために使うことができます。著作者への貢献を促進するために社会的評判も必要である。

分散型経済上でのコンテンツ制作をインセンティブ化する能力は急速に成長しており、業界内における複数のプロジェクトがこれに対して直接的、間接的に取り組んでいます。Mediachain(17)、Curation Markets(18)、Rare Pepes(19)などが可能性のあるソリューションに含まれます。

経済

セクション1.1では、 仮想通貨の普及が、仮想世界のための分散プラットフォームの出現に必要な条件をどのように作り出すかについて、説明しました。ここからは、私たちはLANDとMANAトークンのユーティリティを紹介し、この2通貨の戦略的な割当がどのようにネットワークのユーティリティのブートストラップを助けるか、そしてどのようにMANAが発行されるかを説明します。

3.1 ランドとMANAトークン

鉄器時代のローンチによって、私たちはLANDという仮想世界が分割されている代替不可能な区画とMANAというLANDを所有するために償却するために必要で、さらに仮想世界内でのグッズとサービス購入に使える、2つのデジタル資産を導入します。

LANDのユーティリティは、他のアテンションハブへの隣接性、アプリケーションをホストする能力、そしてIDメカニズムがあります。開発者とそれ以外のコンテンツ制作者は、土地の上に何かを制作し、彼らのターゲットとしているオーディエンスにリーチするためにLANDを求めます。さらに、全ての未所有のLANDは1000MANA=1LANDという同じ取引レートで購入でき、LAND区画はそれぞれが違っていて、隣接性やトラフィックの違いによって、セカンダリーマーケットではそれぞれ違う価格で取引されるようになるでしょう。

一方、MANAは新しいLANDの区画にアクセスするためのプロキシとなります。また、MANAはトークンのユーティリティバリューを生み出すために仮想世界内でのグッズやサービスの購入にも使えます。

15 https://www.uport.me/
16 The Ethereum Name System is one of the most successful projects in this area: https://ens.domains/
17 http://www.mediachain.io/
18 “Curation Clubs: Tokenizing & Incentivizing Public Funding With Curation Markets”. Simon de la Rouviere. 2017. https://medium.com/@simondlr/276613e641f0
19 http://avc.com/2017/05/rare-pepe/

3.2 ネットワークを繁栄させる

土地の所有権はMANAと呼ばれる、ERC20トークンを通じて取得される。子のトークンはネットワークに価値を呼び込むため、そして新しい土地区画を取得するために使うことができる。MANAも仮想世界内でのグッズやサービスの購入に使うことができます。

ネットワークをジャンプスタートするために、開発者とコンテンツ制作者はDecentraland内で店舗を設定したら報酬を受け取ることができます。財団は芸術、ゲーム、アプリケーション、そしてエクスペリエンスを創造するためのコンテンツを開催し、一連のマイルストーンを満たすことを条件で賞品も与えます。同時に、新しいユーザーには手当が割り当てられ、すぐに経済に参加できるようになります。これらの経済的なインセンティブはネットワーク自体が独立して、ユーザーと開発者を引き付けるようになるまで、ネットワークのユーティリティバリューのブートストラップを補助します。

04 挑戦

分散型コンテンツ配信

P2Pネットワークを通じた、コンテンツ配信には2つの大きな問題があります。1つ目はダウンロード速度です。DHTまたは分散型P2Pストレージシステムからファイルを取得するのはこれまでのソリューションのケースでは遅すぎます。特に、Decentralandのようなグラフィカルアプリケーションでは、ユーザーのためにエクスペリエンスをすばやくロードするシステムを使用しないことは不利になります。2つ目の問題は可用性で、コンテンツがロスなしで、ネットワーク全体に十分に配信されるようにすることが問題です。IPFSと今後計画されているFileCoinのプロトコルはこれらの問題に取り組んでいて、私たちはこれらが実際に使えるようになる日を楽しみにしています。

スクリプト

スクリプト作成は、Decentralandのユーザーにとって貴重な体験を生み出すために使用される最も重要な要素となります。そのAPIは、クライアントが秘密鍵を保持し、マイクロペイメントを頻繁に承認するのに十分なほど安全である必要があります。使いやすさは、幅広い開発者に浸透させるためにも重要です。

コンテンツキュレーション

分散型ネットワークでは、暴力やポルノ、ギャンブルなどの成人向けコンテンツをフィルタリングすることは難しく、問題となっています。私たちは評判ベースのアプローチを使うことで、ユーザーは各区画で提供されるコンテンツの種類を追跡するホワイトリスト/ブラックリストの1つ以上のプロバイダーを選択できるようにしようとしています。

05 サマリー

Decentralandは共有された仮想世界のための分散型プラットフォームで、これによって開発者はDecentraland上でアプリケーションを構築し、マネタイズできるようになります。アプリケーションを構築することができる、LANDが有限であることで、ユーザーの関心を得るハブを作り、これによってコンテンツ制作者に利益がもたらされます。MANAトークンは土地、グッズ、そしてサービスを世界内で購入するために使われます。また、MANAトークンはコンテンツ制作とユーザーへの普及のためのインセンティブとしても使うことで、初の分散型仮想世界をブートストラップさせます。


FLOCブロックチェーン大学校は、第一線で活躍する講師陣から体系的かつ実践的な知識や技術を学び、最短3ヶ月でビジネスパーソンやエンジニアとして活躍できるブロックチェーン総合スクールです。
5,000人を超える方が参加した、無料でブロックチェーンを100分で学ぶ「無料体験セミナー」も随時開催しています。
遠方で参加できない、日程が合わないという方にはWEB受講も行ってます。

多数のケーススタディが掲載されたブロックチェーンビジネス事例集がこちらから無料入手できます。

最新記事・限定情報を配信してます

ブロックチェーン専門スクールで即戦力を身につけませんか?

FLOCブロックチェーン大学校は、技術者の育成から、ビジネススクール、検定試験によるアセスメントの構築、人材紹介、起業家育成などを通じ、ブロックチェーンのプラットフォームを構築しているブロックチェーンの総合スクールです。
無料体験セミナーは、ブロックチェーンの仕組みからブロックチェーンで変わる未来、ブロックチェーン技術を効率的に身につける方法について、100分で学べる体験講座です。遠方で参加できない方や、教室開催の日程で都合が合わない方にはWEB配信も行ってます。

無料体験セミナーを確認する

FLOC LOG カテゴリー

3分でわかるブロックチェーンFLOC講師が解説!速報ブロックチェーンニュースホワイトペーパー体験セミナー