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ブロックチェーンが偽造タバコを撲滅する!タバコの公共性を守る活用事例

タバコは肺がんなどのリスクを高める嗜好品です。多くの国で高い税率を課せられ、法律によって厳しい規制がかけられています。しかしそれゆえに偽造品が流通し、正規の市場を圧迫しています。そこでブロックチェーン技術が偽造対策として注目されています。今回はタバコ業界でのブロックチェーンの活用事例を紹介します。

タカシ

最近タバコに関するニュースをよく見るけど、自分にはあまり関係ないからピンとこないね。

フロック博士

ははは。それはそうじゃのう。まだタカシには早いのう

タカシ

そうなんだよね。でもタバコ税が増税するって言うじゃない?吸う人は大変だよね。

フロック博士

そうじゃの。ただタバコの税金は大きな財源として機能する、ある意味とても公共性の高いものなんじゃ。それだけに偽造タバコが大きな問題となっておるんじゃよ

タカシ

偽装タバコなんてあるんだね。その話の展開からするとブロックチェーンによって問題を解決できそうな話だね?

タバコ規制の現状

タバコは長い歴史を持つ嗜好品です。世界中で愛用され、先進国であれば独自のブランドを必ず有しています。日本で言えば「メビウス」や「マイルドセブン」が当てはまります。

しかし同時にタバコは強い依存性を持ち、がん、虚血性心疾患、慢性閉そく性肺疾患の「喫煙関係三大疾患」をはじめとする、多くの病気の潜在的な要因となります。このリスクは喫煙を始めた年齢が早ければ早いほど高くなると言われています。

そのうえタバコを吸っている本人だけでなく、タバコから出る副流煙を吸った人も同様の健康被害を負う可能性があります。これらのことから日本では満20歳以上でなければ喫煙ができない、特定の場所では喫煙が許可されないなど数多くの法律・条例によってタバコの規制が進められています。

また喫煙のイメージが悪いことから、タバコ税は増税のやり玉に挙げられやすくなっています。現在タバコには消費税、国たばこ税、地方たばこ税、たばこ特別税の4種類の税金が課せられています。

480円のタバコであれば、およそ63%の約300円が税金として徴収される計算です。タバコ税は国の財政と地方の財政にそれぞれ1兆円規模で貢献する大きな財源となっています。

先進国の中にはタバコ1箱が1000円を超える国もあるなど、日本よりはるかに規制が厳しい国もあります。税金の財源となることだけを考えると、タバコは公共性の高いものだと言えるでしょう。

規制が厳しすぎるために偽造タバコが問題に

このように厳しい規制と高い税率が課せられているためにタバコ業界で問題となるのが、偽造タバコの流通です。

欧州連合(EU)の違法行為や財政の不正を取り締まる独立機関である欧州不正対策局(OLAF)の発表した報告書『The OLAF report 2013』によると、EU圏内ではタバコの密輸によって、年間で100億ユーロも税収が減っているとされています。

偽造タバコは中国や北朝鮮などの地域で製造され、世界中で密輸入され、闇市場で流通します。正規品が輸入国の税関を通らず、その国の税金を課せられないように流通するパターンもあります。

いずれも正規品より価格が安く、年齢確認をされることもないので正規品による税収が失われるうえ、若年層による喫煙も増加します。

日本では日本たばこ産業(JT)が専売する形で各コンビニやタバコ店にタバコを卸しているため、他の国と違ってあまり偽造タバコを目にする機会は多くありません。

しかしJTは世界で第3位のシェアを誇るタバコ会社で、海外向けにも商品を展開しています。北朝鮮で「マイルドセブン(現在のメビウス)」や「セブンスター」の偽造タバコが発見されたこともあります。

日本もまた、偽造タバコの問題とは無関係でいられないのです。

タバコ業界のブロックチェーン活用事例

偽造タバコ問題を解決するためのキーワードとなるのが「トレーサビリティ」です。

パッケージをIDなどで管理してひとつひとつを追跡可能にする仕組みは有効ですが、タバコは国際的に展開されており、中央集権的に管理するのは困難です。

そこでブロックチェーンを利用し、非中央集権的なインターネット上でIDを管理することで個々のパッケージを追跡できるようになります。

納税印紙の追跡にブロックチェーンを利用するPMI社

アメリカにある世界最大手のタバコ会社のフィリップモリス社(PMI)には、タバコのパッケージに貼付される納税印紙の管理にブロックチェーンを利用する計画があります。

アメリカでは州や地域によってタバコ税が違います。特に伝統的なタバコ文化のあるアメリカ先住民の居留地では、タバコ税が免除されることもあります。

そのため先住民の居留地でタバコを買い、タバコ税の高い州で転売して不正な利益をあげることのないよう、すべてのタバコに納税印紙の貼付が義務付けられている州があります。

PMIによると納税印紙は1箱につき5.5ドル(約600円)かかり、貼り付けは手作業で行われているそうです。更に高解像度のコピー機であれば納税印紙も簡単に偽造できてしまいます。

そこでPMI社は納税印紙の偽造防止と追跡コストの低減のために、ブロックチェーンを導入する計画を立てました。ブロックチェーンによって、2000万ドル(約22億円)の費用削減が見込めるそうです。

PMI社は納税印紙の管理に利用するブロックチェーンを、企業で独占するコンソーシアム型でなく広く開放するパブリックチェーンにする予定です。

納税印紙の偽造問題はアメリカのタバコ会社が共通して抱えています。パブリックチェーンにすることで、業界全体で偽造問題に対処することができます。

タバコのトレーサビリティとセキュリティを強化するEUの取り組み

2019年5月20日、EUはタバコのトレーサビリティとセキュリティを強化した旨のプレスリリースを発表しました。
EUではすべてのタバコのパッケージに開閉したことが分かるセキュリティマークと、ブロックチェーンを利用した個々のパッケージを識別可能になるマークをつけることを要求しています。

ブロックチェーンは2019年5月10日に運用が開始され、場所、製造日、仕入先などをスマートフォンから確認することが可能です。

EUでは先に述べたように偽造タバコによる税収の減少が大きな問題となっており、トレーサビリティを利用することで偽造タバコやタバコの不正取引を減らし、合法的な経済活動の保護を目指しています。

タバコ製品の中でも主要な紙巻きタバコと手巻きタバコでは2019年5月20日、葉巻やシガリロなどの他のタバコ製品では2024年5月20日までにセキュリティマークと、トレーサビリティマークの設置を求められています。

後者は中小企業による生産が多く、対応に余裕を持たせているようです。

自動で年齢認証を行うCivic社の自動販売機

Civic社はCivicという仮想通貨とCivic Payというアプリで分散型のID認証システムと支払いシステムを提供するスタートアップです。

2019年4月23日には12社の自動販売機製造会社とパートナーシップを締結を発表しました。

Civicは運転免許証を利用したID認証システムを提供しており、自動販売機にCivic Payを対応させることで年齢確認を効率化することができます。

まずはビールなどから導入する予定ですが、将来的にはタバコや医薬品、大麻などにも対応する予定です。

日本ではタバコの自動販売機を利用するにはtaspoという専用のカードが必要ですが、Civic社による自動販売機であればアプリさえあればタバコを購入できます。

若年層による喫煙は社会問題となっていますが、購入経路を守りつつ、若い人をタバコから守ることもできるようになります。

 

タカシ

偽造タバコや不法な取引を撲滅するためには、トレーサビリティを活用することが大切なんだね

フロック博士

タバコにかかる税金は用途こそ明言されていないが、税金は禁煙治療の補助や分煙化などにも使われておるから、巡り巡って喫煙者にも返ってくるんじゃ。公共性や若年層の保護という観点からも、偽造タバコへの対策は急務と言えるのう

タカシ

規制を守って、合法的な喫煙を楽しまないといけないんだね。ブロックチェーンがその助けになるといいなあ

フロック博士

まあ、そもそも体に悪いものだから、吸うこと自体は自分で考えなければいかんがの

まとめ

お酒や大麻などと同じく、タバコは人体に悪影響を及ぼす嗜好品として厳重な規制と多額の税金を課せられています。ですがそれゆえに安価なタバコを求めて偽造タバコや不正取引の横行が問題となっています。

トレーサビリティは多くの分野で注目される技術です。タバコ業界では税収の確保や若年層の健康リスクから、トレーサビリティによる商品管理が急務となっています。新しい技術の導入によって、喫煙者がより自分の喫煙に責任を持つべき時代が来るかもしれません。


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竹中 平蔵

東洋大学国際学部教授/慶應義塾大学名誉教授

一橋大学経済学部卒業後、73年日本開発 銀行入行、81年に退職後、ハーバード大学 客員准教授、慶應義塾大学総合政策学部教授などを務める。ほか公益社団法人日本経済研究センター研究顧問、アカデミーヒルズ理事長、(株)パソナグループ取締役会長、オリックス(株)社外取締役、SBIホールディングス(株)社外取締役などを兼職。博士(経済学)。

岩倉正和

一橋大学大学院法学研究科(ビジネスロー専攻)教授

東京大学法学部卒業後、93年ハーバード・ロースクール卒業(LL.M.)、94年NY州弁護士資格取得。2007年及び2013年にハーバード・ロースクール客員教授に就任。一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授を経て、2018年より現職。M&A法、金融規制法、知的財産法、IT法、フィンテック法を含むビジネス法が専門。

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