コンセンサスアルゴリズムとは?代表的な4つのアルゴリズムの特徴と比較
ブロックチェーンは各ノードが同じデータを同じ量だけお互いに持ち合いそのデータの正当性を担保している仕組みを取っております。そこで重要なのは、「どのようにしてお互いのデータが正しいと担保しているのか」です。 この仕組みを「コンセンサスアルゴリズム」と呼ばれおり、コンセンサスの取り方は仮想通貨それぞれによって異なります。 今回は幾つかのコンセンサスアルゴリズムの特徴を比較してみたいと思います。


タカシや、有名なコンセンサスアルゴリズムを言えるか?

プ、プルーフ・オブ・ワーク?とか??他にもあるの?

有名どころじゃと、PoS、PoI、PoCがあるぞ。具体的にはPoSはETH、PoIはNEM、PoC(XRP Ledger Concensus Protocol)はXRPじゃ。アルトコインの名前ぐらい聞いたことがあるじゃろう。

そこらへんの通貨は買ったことあるよ!へーアルゴリズムの仕組みが違うんだ!知らなかったー!

知らずに買うとは…
通貨の特徴ぐらいちょっと調べてから買うようにせい!今日教えるからしっかり復習するんじゃぞ!

(そうだったのか・・・)わ、わかりました・・。
4つのコンセンサスアルゴリズム
ブロックチェーンは分散型台帳と呼ばれており、その名の通り各ノードが同じデータを同じ量だけお互いに持ち合いそのデータの正当性を担保している仕組みを取ってます。
そこで重要なのは、「どのようにしてお互いのデータが正しいと担保しているのか」というところです。
いわゆるコンセンサスアルゴリズムと呼ばれている部分ですが、このコンセンサスの取り方は仮想通貨それぞれによって異なっております。仮想通貨の代表であるビットコインでは、PoW(Proof of Work)イーサリアムではPoS(Proof of Stake)と呼ばれるアルゴリズムを採用しています。
早速代表的なアルゴリズム4つとそのアルゴリズムを採用している代表的なコインを紹介します。
PoW(Proof of Work)
【概要】
PoW(Proof of Work)とは、Workとあるように、仕事量で正当性を担保しています。そして、PoWの仕事量は電力消費を目安とされており、一番電力消費をして一番早く計算問題を解いた人にブロックを提案する権利を与え、提案したブロックが他のノードに承認された場合にブロックを追加することができます。
そして追加したら新たに発行されたコインを獲得することができる。
という仕組みで成り立っています。
【代表コイン】ビットコイン
【メリット】非中央集権であり、公平性が保たれる点及びブロックチェーンのパイオニア的な存在であり、誰もが知っている仕組みである点です。
【デメリット】電力消費が高く、環境に良くない点及び51%攻撃を受ける可能性がある点です。
PoS(Proof of Stake)
【概要】
次にPoSですが、こちらは一定以上のコインを保有していないとマイニングをすることができません。そして保有量が多ければ多いほどマイニングして次のブロックを提案できる確率が高まります。
PoWでは電力消費量に応じて提案する確率を上げておりましたが、それでは無駄な電力を消費してしまうという批判があり、その批判を解決させるためにPoSという保有量によってマイニングする仕組みを生み出したのです。
【代表コイン】イーサリアム
【メリット】無駄な電力消費を抑えることができる点です。
【デメリット】保有量に応じた承認アルゴリズムのため、保有する資金力のあるお金持ちはよりお金持ちになってしまう点が批判されるポイントです。
PoI(Proof of Importance)
【概要】
PoSのお金持ちがよりお金持ちになる仕組みとなっている批判を払しょくするために開発されたコンセンサスアルゴリズムであり、保有量だけでなく、取引数や取引量、そして取引相手の信用スコアなど総合的に判断してブロックを提案できるノードを決めて行く仕組みとなっております。
信用度が高ければ高いほど、ブロックを提案する確率を上げることができます。
【代表コイン】ネム
【メリット】誰でも頑張ればブロックを提案することができる点及び保有量だけでなく、総合評価のため公平性が担保されている点です。
【デメリット】お金持ちがよりお金持ちになることを回避するために信用スコアの総合評価という仕組みを取っておりますが、最低限の保有量も信用スコアの一評価となっているため完全にお金持ちがよりお金持ちになることを排除出来ているわけではありません。
PoC(Proof of Consensus)[XRP Ledger Concensus Protocol]
【概要】
PoCでは予めブロックを承認するノードが定められており、これを変えることは出来ない仕組みとなっております。バリデーターと呼ばれる取引の承認作業を行う特別なノードが存在しており、そのバリデーターの80%以上が承認すれば取引を行うことができる仕組みとなっております。
【代表コイン】リップル
【メリット】メリットとしては承認者が予め定められており、その承認者の80%以上が承認すれば良いため送金スピードが速く、最速4秒をたたき出しております。
また、電気代も非常に安く新たな送金インフラとなるのではないかと注目されております。
【デメリット】バリデーターが存在しているため中央集権的なイメージを持たれております。また、バリデーターが結託して情報操作などが行われるリスクがあり、プライベートチェーンという意味合いでは仕組み自体は活用できるかもしれませんが、それ以外では少し活用する際にリスクがあることは確かです。
4つのコンセンサスアルゴリズムの比較
以下、簡単に上記4つのコンセンサスアルゴリズムを表でまとめて比較してみました。
PoW | PoS | PoI | PoC(XRP Ledger Concensus Protocol) | |
評価方法 | 仕事量 | 仕事量とコインの保有量 | コイン保有と取引量、取引頻度など総合評価 | 指定された機関 |
メリット | 取引の改ざんに強い | 無駄な電力消費がない | PoWのデメリットを解消 | 送金スピードが速い |
デメリット | 電力消費量が高い | 金持ちがよりお金持ちになる仕お組み | 一定量のコインが無いと参加できない | 中央集権的 |
通貨 | ビットコイン(Bitcoin) | イーサリアム(Ethereum) | ネム(NEM) | リップル(XRP) |
まとめ
今回は4つのコンセンサスアルゴリズムを紹介しましたが、これ以外にも様々なコンセンサスアルゴリズムは登場しております。しかし、まずはこの4つのアルゴリズムとその開発された経緯や流れを抑えておくことが大切です。
いずれのアルゴリズムも要するに、「どのようにして実際に会ったこともない人と取引をすることができるのか」という点を解決するためのアルゴリズムなのです。

どうじゃタカシ。少しは理解できたかいの?

アルゴリズムにも歴史があるんだねー。流れを抑えれば結構理解できるようになるね!

そうじゃろう。いずれもデメリットを解消しようと必死に頑張って開発されたものなのじゃ。まだまだ歴史は浅いが、10年ぐらいで良くここまで来たもんじゃと感心しとるわ。

本当だね。今後、どんなアルゴリズムが出て来るのか凄い楽しみだよ!