仮想通貨「EOS」とは?特徴やメリット・デメリットについて解説
分散型アプリケーションプラットフォームとして処理能力の高い「EOS」について紹介します。

EOSの特徴
- 現在存在するブロックチェーンの中で最大の処理能力を記録しています。(3,000TPS以上)
- トランザクション手数料が不要となる独自のシステムを採用しています。
- マルチシグなどのセキュリティ機能にネイティブで対応しているので、別途開発が不要です。
こういったメリットから、Ethereumではなく、EOSを採用するプロジェクトが増えたことで現在分散型アプリケーションプラットフォームとして2位のポジションに就いています。
比較項目 | IOST | Ethereum | TRON | EOS |
TPS | 968TPS | 15~17TPS | 748TPS | 3,024TPS |
コンセンサスアルゴリズム | PoB | PoW | DPoS | DPoS |
記録承認者数 | 17 | 6,449 (2019年6月1日時点のノード数) |
27 | 21 |
発行開始年月 | 2017年12月 | 2015年6月 | 2018年6月 | 2018年6月 |
アプリ数(2019年6月19日時点) | 18 | 1,499 | 327 | 413 |
時価総額 | 約144億円 | 約3.1兆円 | 約2400億円 | 約8400億円 |
発行枚数 (2019年6月1日時点) |
12,013,965,609 | 106,303,899 | 99,281,283,754 | 1,013,954,475 |
ブロック発行間隔 | 0.5秒 | 10秒 | 3秒 | 0.5秒 |
プログラム言語 | JavaScript | Solidity | Solidity Java |
C++ |
特徴 | PoBによるスケーラビリティと非中央集権の両立 | 世界初のスマートコントラクトプラットフォーム | 高速なTPS | 高速なTPS |
Delegated Proof of Stakeとは?
Delegated Proof of Stakeとはブロックチェーンに参加しているノードが合意に達するための方法、コンセンサスアルゴリズムの1つです。
一言で言うと、間接民主制です。トークンホルダーからの投票によって、ブロックの発行者(EOSでは21人)を選びます。
一定間隔で新しい発行者を選択するための投票が行われ、何をしたかはブロックチェーン上で公開されています。
そのため、不正を行ったらトークンホルダー全員にばれてしまい、次の投票で選んでもらえなくなるので、不正を抑止することができるという仕組みです。
メリット
少人数で合意を形成するので迅速に合意を形成することができるので高い処理能力を持ちます。
デメリット
・不正が行われる閾値がProof of Workよりも低くなる(1/3以上)
・ブロック発行者が結託して不正を行う可能性がある
・投票者に賄賂を支払うことで不正を行う発行者が選ばれ続ける可能性がある
EOSの開発している「Block.one」とは?
Block.oneとはEOSの開発を主導している組織です。
CTOのDaniel Larimerはブロックチェーン業界を発展させてきた天才の1人で、Delegated Proof of Stakeを世界で初めて導入したBitsharesやそのアイデアを活用したブロックチェーンSNSであるSteemitの立ち上げメンバーです。
Block.oneは史上最大のICOとして2018年6月までに4000億円(40億ドル)を調達しました。
まとめ
EOSはDPoSというコンセンサスアルゴリズムを採用することで、現在世界最速の処理性能を実現しており、DPoSは間接民主制に近い仕組みでトークンホルダーからの投票で選ばれた少数のブロック発行者がブロックを発行します。またそのEOSの開発を主導しているDaniel Larimerはブロックチェーン業界の有名人で、DPoSを生み出した人でした。